Story
時は19世紀末、フランス・パリ。
巷では小説『怪盗紳士 アルセーヌ・ルパン』がベストセラーとなっていた。スーピーズ伯爵家の一人娘アニエスと、その伯爵家の使用人の息子ラウルも、主人公のルパンに憧れていた。
ある夜、アニエスの両親が主催した伯爵家での夜会において、伯爵夫人の胸元に光輝く「王妃の首飾り」が人々の注目を集めた。しかし翌朝になって、その王妃の首飾りが何者かに盗まれたことが判明。疑いはラウルとその母アンリエットに向けられ、母子は伯爵家を追われることになる。ラウルは去り際、アニエスに「お嬢様のもとにきっとルパンがやってきます」と告げ、伯爵家を後にする・・・。

10年後、ラウルはパリ大学で学友ドニスやエヴァたちとキャンパスライフを楽しんでいた。 母亡き後、ラウルは後見人であり『怪盗紳士』の作者であるヴィクトワールと共に暮らすうち、自分が母とローアン枢機卿との禁断の恋の末に生まれた子供で、「王妃の首飾り」はローアンから母アンリエットへ贈られた物であったことを知る。

一方、アニエスは美しく成長し、バレリーナとしてのデビュー公演を控える身となっていた。彼女はラウルの「ルパンがいつか迎えに来てくれる」という言葉をまだ一途に信じており、親が決めたルイ=アントワーヌ =レオン公爵との縁談には気乗りしない。

そんな折、『怪盗紳士』の突然の販売禁止と、作者ヴィクトワールの逮捕が報じられる。作者ヴィクトワールの過去の調査をパリ市警がイギリスの名探偵として名を馳せていたシャーロック・ホームズへ依頼、ホームズは助手ワトソンと共にパリへ訪れる。ラウルは奪われた『怪盗紳士』の版権とヴィクトワールを取り戻すため、アルセーヌ・ルパンとなり挑戦状を送った。

“スーピーズ伯爵家の宝物アニエスを頂きに参上仕る 怪盗アルセーヌ・ルパン”

そして約束の刻、ルパンを捕まえるべく、ホームズ、レオン公爵、パリ市警ガニマール警部が伯爵家に集結する。 はたしてラウルは、無事アニエスをさらい出すことが出来るのか。
真夜中のパリに、ノートルダムの鐘が鳴り響く…。

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